サンタルパ騎士団
情報の海に浮かぶ謎の公国

電脳思念体が誕生する瞬間

電脳思念体(ネットタルパ)と言う新しい概念の提唱に、従来から思念体を実践している人工精霊術者・タルパーの多くから一蹴されてしまいそうになる。しかし、情報伝送と言う観点では、通信回線と神経回路は機能的には同じものであり、総体とした見た場合のインターネットは脳の疑似体とも言える。

言ってしまえば、巨大な集合知を形成するインターネット自体が、ひとつの巨大な思念体と言えるのかもしれない。もちろん、特定の誰かによって管理され依存しているものではないし、世界中の不特定多数の意思によって動いているものなので、一人の人間の脳と比喩するには無理があり過ぎる。

しかし、思念体は人間の脳から生み出されるものなのだから、それと似たよう機能を合わせ持つインターネット上でも同じ事ができないはずはないと思う。巨大な思念体の一部のリソースを借用して実践するのだ。自身が理想とする心象世界をそっくりそのまま具現化する為に使う。

これは創作や作り話とはまったく違う。インターネットの一部を、自身の脳の延長線上にある精神世界とガチで認識して、そこでタルパを作り上げ、ダイブ界を構築しようと言うものである。通常は自身の脳内でやるものだが、パソコンやスマホの画面の先にある電脳空間でやろうと言う試みだ。

つまり、パソコンやスマホを使用している間でないと認識する事ができない世界とも言える。万が一、ネットタルパが暴走した場合、データを消去すれば安全に元の生活ができるようになる。リセットと言う形で、定期的にセーブしておいた保存データから、暴走以前の状態へ後戻りさせる事も可能となる。

あまり気軽にリセットをするものではないが、自身の精神状態に何らかの悪影響が認められた場合は、躊躇わずそれを実行すべきだろう。従来型のタルパは暴走したらお終いだ。そもそも、思念体の界隈群はインターネット上にしか存在し得ない場所である。電脳思念体が相容れないとも思えない。

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